年始回り

お年始回り、おとんとふたりで。
出発ー♪

老茶樹に会いに、山の下の工場の裏手からまわって、金風山を目指す。

ご近所さん家の椿、花弁は山の家とは違ってよくある感じ、でも白赤マーブルは珍しい、かわいい。

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正月初一から、おとんと山歩きできて、好い年明け♪
19年、好い年になりそう!

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途中、野生の茶樹がある場所を通る。
「なんの品種だろう?」
『分からないなー、雑種だよ』
「色種ね」

鉄観音の野生の樹はもう見つからないけれど、雑種でも野生の茶樹は多くのことを教えてくれる。今は時期では無いけれど、この姿を見るだけで、収穫期になっても茶葉になる新葉はとても少ししかないのが分かる。ひと昔前、おとんが若かった頃、まだ茶園などなく、山に入って野生の茶樹を探してその新葉だけで茶葉を作っていた時代に、茶葉がどれだけ貴重なものだったかが覗える。

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竹林を抜けて。。。

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民家を通って。。。

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おとん、突然しゃがんだ。地面を掘り始めた。。。何?!

『愛子ー、見て見てー、ここにでっかい冬筍があるーーー♪』

あはははーー、おいしいもの発見したのね。
ほんとだ、ほんのかすかに地面が盛り上がって小さなヒビが入っている。
相変わらず「眼」がいいなー、「山人」のハンターの眼だね。

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小枝でほじほじ、嬉しそうにほじっている。。。ふふ、子供みたい。
「おとん、それじゃ30分掘っても無理だって」
掘り続けるおとん。
『ほら愛子見てー、これはおいしいよー』
「ほんとだー、先っぽ金色だね!」
『あーー無理っっ、もういいや、、、。』
「食べたかったら後で鍬持って採りにこようよ。」
諦めた。

 

老茶樹はもうすぐ。
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見えてきた、もうすぐだー!
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来たー、金風山♪
老茶樹、春節好!

遠方の山岳地帯の峰峰を見渡せるこの場所は、いつも金色の大風が吹いている。陽光が強い日は、大きな葉たちが高い背丈の樹の上で鏡のように煌めき、風に乗ってさざ波のようにキラキラ眩しく、その中に佇んでいると神秘的で美しい気持ちになる。
10数年前、長い道をひとりで歩き続ける覚悟と勇気を私に与えてくれた茶樹。少なくとも150年は生きているこの茶樹たちと出会わなかったら、自分を鼓舞することも、おとんに訴え続けることも、未知に挑み続けることも、未来の自分を信じることも、できなかった。
その香りと味わいにものすごい大地のパワーを感じる。マグマから汲み上げたような他では絶対に出ない強さと甘さとエネルギッシュな風格。年々仲良くなってその深みの範囲が広がっている気がするが、作る度にきっと奥はもっともっと深いのだと感じる。
19年はどんな新しいパワーを与えてくれるのかしら!本年もどうぞよろしくお願いいたします!

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おおーーー、珍しい~~♪♪ 双喜だ!!
おとん見てみてーーー。『ふああ~~、きれい!!』

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この形は初めて見た☆
ウサギの耳みたい、勝利のVかな、うふふ♪

老茶樹の双子ちゃんと遭遇するなんて、幸先好い感じ!
19年、素敵な年になりそう☆

 

 

次は、魔王山を目指す。
私が作る全9地点を回りたいけれど、今日はこの2カ所で時間的に終了かな。
続きはまた明日以降にしよう。

老茶樹を後にし、今や安溪中で主流となっている足の踏み場もないくらい芝生のように丈低く地面に這いつくばるようにびっしり生えている知らない家の鉄観音の茶園の中を、えっさえっさと抜けて。。。

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近くの道路まで下りた。。。真っ赤っか!!

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近くの村を通り抜ける。。。絹サヤ、おいしそう!

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また登って。。。

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到着ーー!
魔王山、魔王の樹、春節好~♪

安溪で一番高い山『仏耳山』が、雲の中にシルエットのように見える。
おとんも私も、この山頂に居るのがとても好き。隣接する山はなく、誰にも邪魔されずに小さく鋭く単独で立ち、四面の谷を見下ろす。地球の表面に立っている感覚、大宇宙を間近に感じる、風に乗っていつでも飛んで行けそう。いつ来てもどこにも無い香りがする、立っているだけで気分が好い。
ここの茶樹たちは、一年中強い風に吹かれて丈は高くなれずともその根は図太く、激しい陽光を遮るものもないその葉は分厚く逞しい。ここにしか出ない濃い湯色とある特殊な香りと味わいは説明がつかず、毎回現れるのだが毎回形を変えてくる。
13秋はおとん人生の茶王となり、私に大きなきっかけをくれた。いつも純金のような濃い黄金色になるのかと思えば、15春は雨が降る中葡萄酒のように濃い紅色で香りも味わいも猛烈に濃い茶湯となり、おとんは今も思い出しては概念が覆ったと仰天している。鉄観音製茶最後になるはずだったその別れの茶葉が、おとんの心を180度ひっくり返し私の製茶活動は復活した。
魔王の樹たちは折々で、ひとり信じてやってきたことを実現させてくれ、周囲を説得してくれ、ピンチから救い出してくれ、孤高の先にあるまだまだ知らない世界の存在を感じさせてくれる。私が作る9地点の中では一番若く、共に時代を駈ける頼もしい金色の翼をもつ愛馬のようだ。
19年はどんな魔法の世界に連れて行ってくれるかしら!今年も仲良くしようね、どうぞよろしくーっ。

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帰り道。。。『満山紅』の花。

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近くの村を通り抜けて。。。

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工場でご飯食べたら、外はもう真っ暗☆
小絹と小巧と3人で山の家へ。
ふたりとも歩くの遅すぎーーー、少しは運動しましょう!
正月からおばちゃんの小言。(笑笑)

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山の家で数時間、3人女子、おしゃべりココアタイム☆

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