ある日、【妖精】を見てしまった。
終わった・・・、と思った。
しかし、違った。
それ、始まりだった。
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【妖精】を見てしまったんだ。
昨年。
初めて。
品茶会で。
仲間たちと一緒に。
花餃子も一緒に。
【妖精】たちが【羽】を伸ばしているのを
見てしまった。
全員固まった。
わたし、終わった・・・チーン・・・
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と思った次の瞬間!!!
パタパタパタパターーーーッッッ
頭の中で「例の音」が鳴り始めたんだ、
すごい数!!!
うわあああ、始まってしまったーーーっっっ。
ものすごい数で過去のドア達が鳴り始めた
一斉に
すごい
多分過去一の数
待っていましたと言わんばかり
どうなっているんだ
開いた隙間からチラチラ見える
リボンが出てくる
あっちからもこっちからも
波打ちながら向かってくる
全部違うリボンだ、追うんだ
どこから始まっている
波の出発点を探せ
鍵がある、リボンの数だけ必ずある
全部違う、見つけるんだ
チャンスだ、今だ、見逃すな
どこだどこだ、どこなんだ
違う、全部だ、全部繋がっている
一体どこがどうなっているんだ
ねえ教えてよーーー、未来の愛子ーーー!!!
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あれから一年以上
頭の中がずっと忙しい
ずっとパタパタ鳴り続けている
こっちだよ
こっちこっち
こっちもだよ
パタパタパタ
音は大分静かになった
待ってくれている
波も大分落ち着いた
さざ波のように揺れるリボン
端をつかむ、追う
リボンが始まるドアを見つける
開ける、入る、探す
ひとつ、またひとつ
リボンが多すぎる
なかなか終わらない
一番大きな源泉、みつけた☆
ちょうど20年前
一番太いリボンが出ている部屋
入る
2003年冬のある日のある瞬間
やはり!!!
ここだ☆
自分で言っている
「「なんかいるーーっっ!!」」
「「が・・・蓋椀の中に小宇宙が・・・☆☆」」
「「見てはいけないものを見てしまった。。。」」
正体は分かっていない
でも分かっている
最初から
感じている
気付いている
「いる」こと
そこから20年分
無数に連なる中小の扉
ひとつひとつ、順番に入る
これは時間がかかりそうだ
何年かかるかな。。。
集中していこう
ひとつでも多く
リボンが案内してくれるうちに
扉が呼んでくれるうちに
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気付いたんだ
「初めて」なんかじゃない
いつもいた
あの日から気付き始めたんだ
【妖精】たちはいつもいた
ずっと側にいた
いつだって一番近くにいたんだよ!!!
気が付かなかっただけ
見えなかっただけ
いつからかは分からない
でもこれまでずうううーーーっっ。。。と
一緒にいた♡
そういうことだったんだ
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その姿は人には見えない
けれどたくさんいる、今だって、ほら。
いたんだ。。。
いたんだね。。。
いたんだよ。。。
最初から。。。
やっぱりね。。。
そういうことか。。。
なるほどね。。。
え、てことは???
過去のお茶にも?!
今目の前のこのお茶にも?!
これまで自分が作ってきた全てのお茶に?!
いる、いるよっ☆
間違いない、ほぼ全部に、い・るーーー☆☆
碧螺春は確実だね、多分龍井も。。。
ひえ~~~♪♪
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そうか、
「だから」だ。
「だから」なんだ!!!
うわああーーーー、分かっちゃたかもーーーっっ
な~る~ほ~どお~~~
あれ?
もしかして
『20年探し続けてきた謎の答え、みつけた?!』
かもしれない
。。。。。。
ああああああーーーーーー♪♪♪
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え。
てことは
わたしがずっと追い続けていたのって、【妖精】さん??
もしかして
わたしがいつも感じていた「気配」って、【妖精】さん??
ひょっとして
わたしずっと。。。【妖精】さんに操られていたの?!?!
そういうこと??
茶樹を介して??
茶樹と結託して??
ありえる
。。。。。。
う・う・うわあああ~~~~~~♪♪♪
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でもね、
「姿」を見たのは初めてだったんだ。
血の気が引いた。
いるはずのないものを見てしまうと、人ってああなるんだね。。。
その姿は人には見えない、
天の創造物、絵本の中のそれではない。
たまたま私たちは目撃してしまったんだ。
彼らが【羽】を伸ばしているのを。
いやその形跡、その後ろ姿を、かな。
まだよくわからない。
でも、いた。
まさか自分が作ったお茶に。。。
こんな近くに。。。
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人生っておもしろい。
自分でコントロールできない奇想天外のことが起こる。
好きなことをただ真っ直ぐに
その時できるベストを尽くした
いつも精一杯やった
それだけ。。。のはず
これってどういうこと??
わからないことだらけだよ。
ねえねえ未来の愛子、本当に教えてよ
あなたはどこにいるんですか~~~!!!