『これだよー!おとん!ほかのところもこんなふうにして~~!!』
愛子が燕石頭の茶樹を見て興奮気味にひとりで話している。
愛子は長年おとんに『もっと原料の品質を上げるため』の茶樹の管理方法、剪定の改善方法を伝え続けているのだが、なかなか、、、。
おいしいお茶を作るためには、いい原料が必要で、いい原料にするためには、よい管理が必要、というのは誰でもわかりそうな道理だが、、、
『そういう視点で剪定している人を鉄観音の産地ではまずみかけない、産地全体で剪定の方法にかなり問題がある、それが普通になってしまっている、おとんもしかり。周りがみんなそうだし、周りから比べればおとん家はまともだからか、誰も問題を感じていない。でも私はもっと好くしたい、そうできる樹だ。やれば結果が出るが、やらないからいつまでも結果が出ない。結果が出なければ、やる目的が実感として伝わらない。おとんはいつも私から聞いたときだけは分かった感じになっているが、実際やるときは職人たちに伝えきれていない、内容の監督ができていない、本当の意味で理解していないからだ。だから何年経っても結果が出ない。』
要するに、愛子がもっとおいしいお茶を作るためには、おとんの剪定に対する理解を深めることが必要、ということ?
『そう、すべてはそこから。』
それは、、難しそう、、、実際、愛子は本当に長年苦戦している。
ところが今回は、『これだよー!』と喜んでいる。
え?変わったの?!
え?『ダイヤモンドが全体に散らばってる』って?
『きらきらー』?ええーー?どれどれーー?私にも見えるかな!
、、、わ、わからない、、、。
愛子が言うには、だいぶよくなってきたらしい、けれど、まだまだだそうだ。。。
おとん、がんばれー