脳内製茶ディスカッション

 

審査直後、おとんはとにかく喜んでくれた。

しばらく興奮気味に味わった後、細部の評価の意見交換。
その後いつものように静かになり、考え込んで、、、
そして今秋も語り始めた。

 

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『私は1度もこういうお茶は作れなかった』
『どうして全部こんなに甘くて綺麗なんだろう、劣点が一つもない』
『私のお茶は渋くて苦くて辛かった、愛子は知っているでしょ?』
『茶王を受賞した後、客はどれを出しても好茶だと言って全部買った』
『心は複雑だった、8割が好茶では無かった、失敗茶も多かった』
『私は恥ずかしい、愛子が作るこのお茶の一つでも作れたことがない』
『私が製茶大師なら愛子はどうなる?もっともっとその上だ』
『愛子のお茶の香りも味わいも特別だ、体験したことがない』
『その上個性が違う、全部が明確に違う、どうしてこうなるのだろう。。』

 

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おとんは、自分のお茶の品質や特性・私のお茶との違い等、
考えながら自分なりの分析を交えながら話し続けた。

私はいつものようにおとんのすぐ横に座って意識を集中、
ニュアンスを逃さないようおとんの心を感じながら話を聞き、
脳内でおとんの脳内の製茶現場を細部まで具現化していく。

会話を交わしながら更に製茶現場のディテールを揃えていき、
ほぼ同じ景色と場所にお互いがいることを感じ始めると
おとんが気になることを脳内製茶現場で一緒に探していく。

おとんが嫌いなお茶に仕上がった原因を探っている時は
「もしかして○○だったのでは?」
「ひょっとして△△だったのでは?」
「あれはやってみた?」「そっちはどうなった?」
「これの結果は?」「今○○の香りしてない?」
「△△のタイミング変えてみる?」等、
一緒に製茶シミュレーション・分析・意見交換・
問題点改善点課題点の発見・推察や仮説立て・
アイディア出し・検討、等等

夜になるまで
脳内の製茶現場でディスカッションしては、
目の前のお茶に戻ってきて語り合ったり。。。
行ったり来たりしていた。

 

これはおとんとしかできない。
私の大切な宝の時間。

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