ああ、この香り。
またこの香りの中に私はいる。
時空全てがこの香り。
一度この香りに吸われてしまったら、
もう二度と戻ることはできないのかも。
ああ、好きだ。
本当に好きだ。
吸い込まれていく。
このまま香りになって消えていきそう。
表現できない。
他に同じ香りがない。
発酵中の鉄観音の香り。
鉄観音がお茶に変身している夜の香り。
夕方から霧が流れてきて雨と共に急に冷え込み、
深夜までかかった揺青が少し前に終了。
夜明けに茶樹の上で堅くなっていた香りは、
昼にやわらかく膨らんでおかんたちの手で摘まれ、
そこから半日以上私に動かされて、
たくさんの新しい香りを生みだし、
ずっと一緒に過ごしてきて、
深夜になってやっと解放され、
山山が深く眠るこの時間に、
ひとりそっと、
大きく大きくお茶に変身しつつある。
ああ、素敵。
静寂の山の夜、
ひんやりと清潔な大気、
この夜を支配している香りの中にいる。
花のようで花でなく、
水果のようで水果でなく、
おいしそうなのに食べられない、
食べたことないのにとてもおいしいと分かる。
香りが動いている、
次々と移っていく。
香りが生きている、
溢れるように咲いていく。
ああ、なんて美しい時間なんだろう。
茶友のみなさま&これから茶友のみなさま!
おはようございます、成田です、毎度~~。(笑笑)
先月のブログ(19谷雨)が途中で止まっていますが、
帰国して10日間のゴールデンウィーク挟んで、
あっという間に春の収穫期が来てしまいました。
19春、とっても好いイメージがあります☆
そこに向かって進みます!
さてさて。
私たちのあの「紅い子」たち、どうなっているかな~♪
もう「緑の葉っぱ」になっているのでどれも同じにみえるでしょうね。
でも4月は芽の状態だったので、一目瞭然でびっくりしましたね!
私が選んでいる茶樹、本当に目立っていたよ。
あそこまで違うとは、知らなかったなーー♪
あの辺りは、見渡す限りの山山山どこまで歩いても
どこもかしこも全部鉄観音の茶樹だらけなのに、
その芽の海の中で私が作っている茶樹たちは、
他と違ってとっても目立っていた。
どれだけ「違う」と言っても、
『同じ』『変わらない』と言われてきた。
茶樹の段階で香りが他とはぜんぜん「違う」のに、
香りは目に見えないからかな、
ほとんどの場合『変わらない』と言われる。
気付かない人にはきっと『同じ』なのだろう。
でも気付いてくれる茶友が少なからずいる、
それがすごいと思う。
本当に嬉しい。
だから自分を信じて前に進める。
ところが。
見えない違いが、あそこまで視覚的に確認できるとは!!!
いやー、びっくりびっくり。
なんか証明(?)されたみたいで嬉しいねー☆(笑笑)
よし。
その「紅い子」たち、炒ってきまーす♪
目が覚めた。
野鳥たちが大合唱している!!!
晴れだーーー♪
雨の日も、霧の日も、嵐の日も、この山の家は素敵だけれど、
青い空が広がる晴れの日は、特別に気持ちが好い。
今回晴れるのは、多分、今日と明日だけ。
谷雨(穀雨)の頃の貴重な青空。
紅芽たち、艶々だよー!
ピカピカ光っている、美しいーー♪
晴れたけれど、今日はまだ各地点には行けない。
山肌が乾いていない、地面が崩れる、滑り落ちて危険。
明日の夜には雨が来て、その後ずっと降るだろう。
今日地面が乾いて。。。、チャンスは明日だけ。
18春【老茶樹】、金風山。
うーわ。。。すごい強い香り。もー烈☆
んー♪ 香り、味、輝いている!
なんか一煎目から猛烈においしい。
私がお茶を飲む席から見えるすぐ横の池の回りに、
いろんな種類の野鳥たちが集まって、
久しぶりの晴れを謳歌するように、
朝から延々と大合唱している。
私がここにいることに気付いていないみたい。
時々お湯を注ぐために腕を動かすと、サッと飛び立つ。
でもすぐに戻ってきてまた歌い出す。
気持ちよさそうだな~~♪
聞いているだけで気持ちが好い。
毎日こんな風にここでお茶飲めたら幸せだろうな~~。
昨夜、小紅が作って届けてくれた包子。
キャベツと人参と椎茸と三枚肉。
上手に出来ている、おいしい♪
おとんが上がってきた。
本日の大工仕事、開始!
今日はパソコン部屋。
外側から鍵をかけられるようにしたいの。
木の扉は開閉途中で床と擦れて動かない、
鍵は完全に壊れていて回らないし抜けなくて刺さったまま、
鍵を取り付ける木材は石材のドア枠から外れているし木肌がもろくなっている。
さて、どうやろうか。。。
ひとまず状態を確認して、外せるものは全部外して、
修理してみて、使えるところは使う、と。
わかった!おとん、こうしたらどうだろう!!
え、わからない?鉄線持ってきて、やってみる。
山の青空ーーー♪
爽やかさんへ行く途中、道の横の茶樹たち確認。
あれれ?
紅色が少ない、紅芽がほとんどない?
探すとちょっとうっすら紅色になっているくらい。
いやいや、びっくり。
他の家のだったら紅芽じゃないのも分かるけれど、
おとんの原料なのに、本当に茶樹によって紅色の濃さが違うわ。
紅芽は、生長して葉っぱになると緑色に変わってしまうから、
来月の茶摘みの頃にはそれぞれの色の違いは分からなくなる。
けれど、今の状態だと違いがよく分かる。
えーーー、ちょっと全部確認して比較してみたい。
だって、紅芽じゃないとおいしくならないよーー。
紅色が濃いほうがおいしい鉄観音にできる!
他のところはどうだろう?
あ、ここ(家の前の一部)も少ない、緑の方が目立つ。
私たちの樹は?!
蝶龍山、【蝶王】の樹。
うん、紅芽が多い☆
特別多いというわけではないが、さっきのところよりはしっかりと多い。
さて、これは何でしょう♪
これだけで分かる人いるかな?!
来月、もう少し大きくなっているかな。
ちびちびヘビイチゴ♪
【蝶王】の樹の周囲は、うぇいうぇいの樹も紅芽が多い。
でも、この樹は少し生長が早いので、紅色が一番濃い時期は過ぎている。
それでも、さっきのところよりは多い。
気になる。。。桂桜渓も見てみよう。
紅い!
というより、紫☆
全部ではないが、紫色(濃い紅色)の芽の樹がたくさんある。
紫は好いね~~、ぞくぞくする。
天然野生に近い色、嬉しいーー♪
でも、芽の色は気候によって一日で変わる。
翌日には紅色が無くなってしまうこともある。
明日、同じ日の中で全部の地点を比較してみたい。
長芋、頂き物だそうだ。
晴れたので、久しぶりにお外ご飯♪
今回初めての月光☆
今夜だけは星星もみられそう!
おとんと審評。
18秋【老茶樹】2種、金風山。
いくつかの視点の確認。
おもしろい☆
特に乾香と湿香の時点での香気の違いが興味深い。
どっちも好いのに、どっちも違う。
同じ原料で作り方を変えたので、結果を追っている、
先々どうなっていくかも気になる。
おとんは、ひとつは『クリーム♪』ひとつは『龍眼肉!』。
うんうん!最初は「焼き菓子」と『マンゴー』だったのにねー。
現在も好い&未来も楽しみ。。。ほっ♪
茶友のみんなは、それぞれどっちが好みだろう!
昨夜から霧が出始めた。
今日は朝から濃い霧、ひんやり寒い。
家の中で16℃くらい、外はそれより5℃ほど低い。
数日後には気温上がるから我慢していたけれど、
やっぱり毛布を出す。
霧の中の紅芽たち、ご機嫌いかが♪
紅芽がいっぱい!!!
家の前のこの辺り、発芽率がすごい☆
ここは私の樹ではなく、うぇいうぇいの樹。
うじゃうじゃ♪
いつまで見ていても飽きないわ~♪
ぞくぞくだよ、かわいいな~、楽しいな~、摘みたいな~。(笑笑)
では、私たちの樹を見てみましょう!
生態茶、まずは「地」。
ほーら、少ないでしょ!
生態茶はもともと発芽率は低いの。
気にしなくて好いのよ、ゆっくり生長してね。
量は必要ないの、好い芽だけに集中して栄養蓄えてね。
茶摘みまであと一か月以上あるからね、
マイペースでオッケーよ。
おいしくなあ~れ♪
他の場所と比べると発芽率は低いけれど、
ひと芽ひと芽が大きくてとってもいい感じ☆
「天」も見ようとしたら、バラバラと大粒の雨が降ってきた。
お茶タイム。
18秋【初代樹】、翠岩山。
わわわ。。。このお茶大変だ、すごい香りがする。
こういうのはなかったような。。。作った時から気になっていたけれど、100日過ぎて凄みが増している。
どうしよう☆
空が明るくなってきた、雲が行った!
大工仕事、一時中断。
生態茶「天」の様子を見に行きましょうー。
こちらは「地」より更に少ない。
けれど、やはりひとつひとつが大きい!重そう!
しっかりと好い紅芽になっている♪
いい感じ☆
この子たち、今春はどうなるかなあ~~。
昨春みたいな特殊現象は、また起きるのだろうか?!
周りの野生の樹も見てみましょう!
どこに茶樹があるか分かりますか?
野生の大葉烏龍。
紅芽鉄観音ではないので、芽は紅色ではない、緑色。
こちらは野生の紅芽鉄観音。
同じ紅芽だが、茶園の芽とは発芽状況が大分違う。
鉄観音の芽が全部紅色になるわけではなく、鉄観音種の中でも紅芽になる種類はごくわずか、他の大部分の鉄観音種の芽は大葉烏龍や他の品種のように緑色。更に、紅芽の中でも樹や場所や気候によって紅色の濃淡が違い、いつもは紅くなるのに全く紅色にならない緑芽の年もあるそうだ。
昔、この地方がまだ原始林で茶園などなかった時代、おじいとおとんは、山の中に入ってこういう野生の紅芽の好いものだけを探し出して、その枝を持ち帰り大切に育てて、それらがいつしかおとんの家回りで根付いていくつかの小さな茶園となり。。。その樹たちを今、なぜか私がお茶にしている。(笑笑)
持ち帰る状態にはまだ早い、
もっと生長して脇芽が見えてから。
行ったあの雲、標高の低い場所は今頃大雨だ。
こちらは青空になってきて、明日は晴れそう♪
夕食後、おとんと品茶。
18秋【古茶樹】、天樹山。
わああ。。。これも大変なことになっている☆
『すごい、飲んだ後に口の中にいつまでも香りが留まる。』
「うん、姿が消えた後の存在がすごいね、自分の口が香る。」
ちょっとおかしい。
一体どういうことなんだろう。
飲むお茶、飲むお茶、ことごとくおいしい。
たまらない香りがする。
どれも違うのに、どれも大好きな香りだ。
気分が上がる。
翌日まで漬けても雑物が全く出ない、澄んでいる。
口に入れる前も飲んでいるときも飲んだ後も、気持ちが好い。
17の春からの茶葉、全部だ。
おかしい。
どういうことだ。
私おかしくなっちゃったのかな?
昨夜、到着した後、夜中から雨。
今日は曇りでひんやり、、、ちょっと寒い。
まだダウンが必要。
ここのところずっと雨で、もう一週間以上降り続いているらしい。
今年は雨が多いのかな~。
茶摘みの時期に降られると困っちゃうけど、
今はたくさん降って生長してもらわないとね!
今の鉄観音たち。。。見る?見る?(笑笑)
家の前の芽たち。
うひょーーー、かっわいい~~♪
にょきにょきだーーー☆
思い出すね!緑茶の茶摘み☆
碧螺春だったら、採茶が追いつかなくて超級炒青になっちゃった感じ。
龍井だったら、摘み忘れか放置された状態だね。(笑笑)
懐かしいな~~。
思わず摘みたくなっちゃう、うふふ。
でもこれは緑茶作っても適合しないな、苦くなるだろう。
本日の大工仕事終わって、お茶タイム。
18秋の桂桜渓【渓王】。
まだデビューしていない、、、ごめんね。
うわあああ。。。☆
早くデビューさせてあげたい、素敵な香り♪
『愛子~、筍採りに行こー。』
「はーい。」
今飲んだ桂桜渓の近くの竹林へ。
『ひゃーーー、やられたー、もう誰かがほとんど採ってしまっているっっ、わーこんなに持って行かれたーーー、少しも残っていない、ひどい!!!』
本当だ、地面に捨てられた皮が山盛り、、、。
『あ!一本おっきいのあったー!!愛子、見てみて、これは絶対おいしい、これだけ大きかったら一本で十分だ、食べきれないよ、やったー♪』
ふたりごはん。
『そうだ筍の処理しないと!明日食べよう!』
また雨が降ってきた。
しばらく雨みたい、降ったり止んだり。
各地点に行きたけれど、今回行けるかなぁ。
今はどこの土も全部ぬかるんで緩くなっている。
地面が乾かないと本当に危険なので行けないの。
しばらく様子見かな。
雨の間を見て近場から見ていきましょうか!
2000年代の初め、私が最初におとんの山の家に来た頃は、厦門から山の家まで、3日は必要だった。現在は、数時間で来られるようになった。
途中、まだまだ山を切り開いて道路作っている場所があってドロドロのボコボコ道だけれど、空港に昼過ぎに着いたら暗くなる前には山の下の工場に到着して、おとんとおかんと一緒に夕食を食べられる。
春はキャベツ♪
おとんが炒めてる。
『おかんだと炒めすぎてぐちゃぐちゃ、栄養もない、おいしくない、何度言ってもダメ、自分で炒める。』
おかんだけではなくこの地方の一般的な習慣、亜熱帯地方なので病気の予防など昔の人の知恵でもあると思う。
けれど、おとんと私は嫌なので炒め物はいつも別炒め。
茶師にとって、『色・香り・食感・韵』!!!!
原料は命☆
そこが壊されるとふたりとも耐えられないみたい。(笑笑)
大量の豚の足とアヒルの卵、おいしそー♪
これは炒煮なので、おかん作でもおいしそうよ。
でもおとんは『肉が固い、なんで?』と。
「多分、急いで作ろうと火が大きすぎた。」
『ああ、じっくりやらないからだ。』
とまあ、ふたりとも食べ物目の前に話し出すとこだわりが多くて要求が細かくて面倒で嫌な人間になってしまうので(笑笑)、せめて「炒青」「殺青」は自分たちでやる!と。得意分野だものね。
おとんと私は、山盛りのおいしい葉っぱ炒め(笑笑)さえあれば基本満足だから♪
『苦菜』のスープ。野草。
いっぱい生えてる?どれ?どの葉?
工場の裏手、いっぱいある。
和名が出てこない、なんだっけこれ?
生でも食べられる、それほど苦みはない。
野生のハーブだね、日本だったらサラダに入れたい。
山の家到着。
さーて。。。早速、今回一番の目的、確認。
うーーーーん、、、惜しい。
見たい場所が20%しか見られない。
無駄&死角が多すぎる。
必要ない場所にあって、必要な場所にない。
やっぱりなぁ、、、。
まあ、1回で完成するとは思っていなかったけれど。
何日か昼夜で検証したら、技術工呼んで、やり直しだ。
製茶前の今回、私がいるうちになんとか完成させないと。
でも、ここまでできているから、まずまず合格!
だって、ここ日本じゃないの、街でもないの、集落でもないの。
山岳地帯の小さな農村部の外れのここより上に人は住んでいない高山の山奥の古い一軒家。
電源から作らないといけないのよ~~。
さあ、ゴールは近いぞ!次のステップだ、GO☆