『小年』の25秋

 

おとんの家の桂花が咲いた気配がない
よく見ると小さな芽が出ている
私が滞在している間に咲くかも知れない

東京の桂花も今年は開花が異常に遅かった、
ここ20年観察してきて初の遅さ。
例年なら9月には咲いている、早い年で8月、
時々2度咲き、多い年で3回咲いた。
今年は10月初でも気配なく10月中旬になって
やっと蕾が出始めすぐに鈴なり状態に、
しかし花は出国日の20日になっても五分咲き程?

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茶樹の様子もいつもと少し違う
山の家に到着時、暗闇でもすぐに気付いた程

今年は産地全体が『小年』だろう

もちろんこの辺りの製茶は全て終わっていて
私の茶樹以外はどこも残っていない
だから他の樹の収穫前は確認していない
でも見ればこれは分かる

生態茶だけではなく
私が作る茶樹だけではなく

多分どの茶樹も収穫量が少なかったはず

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今夏の猛暑の影響かな
水が少なかった、暑すぎた、涼しくならない
日本も夏の猛暑が農作物に大きく影響したし

小紅によると、今年は10月入ってから約半月の
製茶期間中ずっと気温が高くてとても疲れた、と。
途中で雨もなく停止は一日だけ
私が到着する前日まで暑かったそうだ

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茶花の様子も、例年とちょっと違う

初冬に咲く茶花がすでに大量に咲いている
摘み終わったうぇいうぇいの茶樹にもたくさん開花
まるで命の危機を感知した時の茶樹のような状態
原因は猛暑と干ばつ、かな

その横で
初秋に咲く桂花がこれから蕾を出そうとしている
東京と同じ、これも猛暑と干ばつの影響、かな

 

おかげでこの家のどこにいてもほのかに
この時期にしてはちょっと珍しい香りがする。
鉄観音の茶葉の不思議な薬草のような香りに
茶花の硬派で高貴な香りが混ざったような大気、
その中に包まれている。

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