美しい時間

ああ、この香り。

またこの香りの中に私はいる。
時空全てがこの香り。
一度この香りに吸われてしまったら、
もう二度と戻ることはできないのかも。

ああ、好きだ。
本当に好きだ。
吸い込まれていく。
このまま香りになって消えていきそう。

表現できない。
他に同じ香りがない。
発酵中の鉄観音の香り。
鉄観音がお茶に変身している夜の香り。

 

 

夕方から霧が流れてきて雨と共に急に冷え込み、
深夜までかかった揺青が少し前に終了。

夜明けに茶樹の上で堅くなっていた香りは、
昼にやわらかく開いておかんたちの手で摘まれ、
そこから半日以上私に動かされて、
たくさんの新しい香りを生みだし、
ずっと一緒に過ごしてきて、
深夜になってやっと解放され、
山山が深く眠るこの時間に、
ひとりそっと、
大きく大きくお茶に変身しつつある。

 

 

 

ああ、素敵。

静寂の山の夜、
ひんやりと清潔な大気、
この夜を支配している香りの中にいる。

花のようで花でなく、
水果のようで水果でなく、
おいしそうなのに食べられない、
食べたことないのにとてもおいしいと分かる。

香りが動いている、
次々と開いていく。

香りが生きている、
溢れるように咲いていく。

 

ああ、なんて美しい時間なんだろう。

突然、雨、のち霧

茶葉を順次に晒青に出す。
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突然、雨?!
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待機中の茶葉たち。外にあるものはすぐ軒下に避難させる。
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本格的に降るかどうか、山の向うの見える場所に行って大気の状態を見てくるという隊長。

出ていった矢先、走って戻ってくる隊長。
え?雨が来るの?大変!!
ひぇ~、大粒の雨が降ってきた!
すぐすべての篩を家の中に取り込む。
わー、晒青前の茶葉があるのに。。。

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おっ?!止んだか。。。

いや、今度はすごい霧、、、あっという間に辺りは霧に包まれていく。

どうしよう。。。

いつもの風景

製茶時のこの風景って本当に好き。だからいつも似た角度になる(笑)。

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愛子は小紅に何やら指導中。いわゆるOJTみたいな感じかな。
小紅は製茶にかかわる年月が長いけれど、市場流通品のやり方に慣れているので、愛子の要求やその背景にある理由をよく言い聞かせて、ここのは全く違う茶葉だという意識が抜けないように、常に教育しないとだめだという。

19春天♪初摘み

今年最初の茶摘みだ。今日はおかんを含めた3人組で、3人とも地元のベテラン。
岩を登っていく。

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皆さん、茶葉の詰まった籠を持ちながら軽やかに岩から岩へ移動。
愛子が選ぶ鉄観音の樹って、昔からの樹が多いから、急斜面や山の頂上やこういった岩場が多くて雨が降ると滑り落ちるリスクがあったりして、実は危険な場所が多い。
現代は平らな茶園が多いし機械で摘んでいるから聞かなくなったけれど、以前、ほかの茶園で土砂崩れや地滑りで命を落とした茶摘み工人がいると何度も聞いたことがある。

発車

朝、お茶を飲みながら茶摘みのタイミングを見計らっている。
摘みたいけれどまだ葉が乾ききっていないからだ。

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晴れてはいるがなかなか茶樹の中の枝や葉まで乾かない。
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昼過ぎ、愛子は朝から観察していた茶樹たちを確認し、小紅を呼んだ。茶摘み開始!

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いくつかの茶摘み候補地点の茶樹を最終確認し、2か所に決めた。まずは燕石頭。茶摘み隊、出発!