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2004秋天:鉄観音編
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今回はもうひとり隊員も一緒。小[女尼]子!久々のふたり旅。うれし〜っ♪

昨日も祥華のおとんに電話しました。
茶王作り、めちゃくちゃタイミング好いそうですよー♪
高値がついているけどここ数日も素晴らしく気候が好いって!
幸先いいぞぉ〜、いやっほぉーーーいっ。
感動の一杯のために♪ すでに気合い入りました。(笑笑)
それではみなさま、行ってまいりまーーーす!!
11月1日(月) 夜、ただいまーっ♪ 
昼前にアモイを出発、上海で乗り換え、夜、無事に帰国いたしました!
寝不足のはずなのに体調はめちゃくちゃ好いです♪

旅中に書き込み&メールくださった方々、本当にありがとうございました。
また、メールは今回はほとんど開けられず本当に失礼いたしました。
帰国して全てのメールを嬉しく拝見いたしました。
順番におひとりずつお返事させていただきまーすっ♪

小[女尼]子はきっともう夢の中〜!
小さな体で重い荷物を抱え移動したり何度も運んだり何時間も山を登ったり、
慣れない生活習慣(製茶とか徹夜とか)も、本当にお疲れさまでした!
時にはカメラマン、時には通訳、時には書記、時には大量のデータ整理、
毎日毎日眠い目をこすりながら本当によくがんばっていたから疲れているだろうなぁ〜。

しかし、なんだかよく分からないけれど毎日楽しくて大笑いばかりしていたっけ!
小[女尼]子、楽しかったねっ、また行こうねーっ♪

 (愛)
11月1日(月) 未明、天然野生を飲む 
今日帰ります。
その前に、資料や荷物の整理でばたばた、、、。今夜も徹夜か、、、ふう〜(くすん)。
そんな私に愛里から一言:『天然野生を飲もうっか!』
「ええーーーっ!!いいの?本当に?」たちまち目が覚めた。

愛 :『飲もうよ〜♪』
女尼:「でもでも、、、(本当はすんごく嬉しい)。」
愛 :『飲もうと思って結局時間なかったからね。お湯を換えてもらってコップを暖めないと。3g出して!』
女尼:「うん!おとんは『3gで十分!』っていつも言ってるよね(笑)。」

ついに、飲んじゃった。
さすがに量が少なすぎた、おとんの言うとおりだった、と愛里が言う。
でも香りがいいよぉ〜。
だけど、あの強烈な味わいと香りが懐かしいな。

よしっ!

女尼:「愛里!『あれ』を1つキープお願い〜!」
愛 :「『あれ』ね! 了解〜♪」

[女尼]
10月31日(日) 挑梗終了〜♪ 
キープしたお茶の挑梗は、開始直後すぐに、お客さんが来ても目に付かない
密室(気温が低すぎる時に揺青した茶青を静置するための部屋)に移動するように言われ、
茶摘み娘のみんなに手伝ってもらい最後までそこでやりました。

最初は、おとん・小[女尼]子・私でスタート。 茶摘み娘が帰って来たら参加してもらう、という感じ。

茶摘み娘のみんながいるときで本当によかった。
間に合わないかと一時は泣きそうになりました。

それに、ここでやって本当によかった。
挑梗に対しても、おとんのこだわりは半端じゃない。

全員、山泉水でよく手を洗ったあと、大量の鉄観音の茶葉で更に洗って匂い落とし兼消毒をし
(おとんは絶対に石鹸を使わない)、洗った手はタオルなどで拭かずに必ず完全に自然乾燥させ、
終わるまで同じ種類の茶葉以外のものには絶対に触らないよう、徹底した指示と監督をしてくれました。
途中でみんなに飴を渡そうとしたおかんは、おとんに叱られちゃった。

挑梗の方法も普通じゃない。

普通だったら、茎の部分を取るのがメインになるのに、おとんは好い葉のみ取り出して後は捨てる。
先端の芽や小さい葉も捨てる。
ひえーっ!もったいない!と叫ぶ私たち。そして叱られる。
茶王や極品の挑梗とはこういうもの。常識だと。
それって、挑梗じゃなくて・・・挑葉・・・選葉・・・。

教わったとおりにひとつひとつ丁寧に葉を取り出しました。
まだ茶葉がついている茎が下に大量にたまっていくのを恨めしそうに時々見ながらっ!(笑笑)
挑梗したら量はほぼ半分になっちゃった。はっはっは。はぁ〜。

野生茶だけは、わざと挑梗しません。
帯梗の天然野生2代目の梗を取ってしまうのは、逆にもったいなさすぎるからです♪

(愛)
10月30日(土)  
昨夜(29日)→製茶班忙しくなった→製茶手伝い→パソ撤収!
10月29日(金)  
昨夜(28日)→停電→自家用発電機発動→節電→製茶に電力集中→パソ撤収!
10月28日(木) 04秋鉄観音〜♪ 
茶摘みに入ってからまだ一回も雨が降っていません。

通常、茶摘み前に雨がない年は、出始めのお茶を買う場合には
十分に気をつけなければいけないのですが(ここ数年は特に)、
年間を通して茶葉のみならず野菜畑にも家畜にも農薬や人工肥料などを
一切使わないおとんの鉄観音に全く問題がなかったことは
言うまでもありませんでした〜♪


鉄観音秋茶、10年どころか20年以来の大当たりの年だってーっ♪
こんなに恵まれた気候は1984年の秋以来のこと。
その後は小雨が2回降ったけれど1992年の秋。
おとんの人生の中でもこれで3回目だそうです。すごーい!!

『愛子、すごい運だな。』
感心しながら何度も言ってくれるのでますます嬉しくなっちゃいます。
そんな年に仕上がったおとんの全ての秋茶を品茶させてもらえるなんて、すっごく幸運です。
生涯忘れられない年になりそう♪

農暦の霜降を過ぎたので、標高の低い場所ではすでに冬茶が始まっています。
しかし、ここの気候では平均より10日ほど遅れて発芽となるため、
今が最後の秋茶の味わいになっています。

気温が低く風も強く自然環境に近く育てているので茶樹の成長もゆっくりのんびり。
発芽量も平均的な茶樹よりかなり少ないので、春茶と秋茶シーズン中でも大量には摘めません。
夏茶や冬茶は、もし作ろうと思っても作れません。

研究用にわざとほったらかしで茶樹の自由にさせている野生茶の畑が
山の一番上にあるのですが、5年以上かけて26日にやっと初摘みできた天然野生3代目に
すっごい野生紅芽の原味&野味がでました!

先週キープして本当に本当によかったですっ♪
その時もその後も、野生茶やおとんの茶王や好茶を求める電話がかかってきます。

特におとんの野生茶の存在を知っている人からは、極品はもとより代を継いだ野生茶についても
7gでもいいから欲しいという人が多かったのですが、
おとんは電話口で『ない、少しもない』と答えています。
すみません、もう私たちがキープしちゃいました。。。(笑笑)
安渓内からのお客さんもいらっしゃるのですが、手伝いのふりしてとぼけています。えへへ♪

(愛)
10月28日(木) 満月燦燦、祥華です♪ 
旧暦15。満月です♪

重陽節前の漆黒の夜に広がる満天の星空から一転、
遠くの山まで映しだす月亮輝く美しい夜です。
山や茶畑の葉葉が銀色に光り、茶畑の中で月光を浴びていると
いつのまにか宇宙のなかに溶けてしまったような錯覚。
月明かりの山に佇んで夜を見ながら気付けば何も考えておらず、
時が止まったように心地よく流れて行きます。
このままどこへも行きたくない。。。(笑笑)

ここの露天(=アウトドアー)な毎日が大好きです。
山も空も家の一部のような気がして、その中に住んでいることをとても自然に感じます。
心身ともに調子が好いのです。すぐに分かるのが肌の調子。
顔を洗うと日に日にびっくりします。

ただ流れてくる山泉水で洗っているだけなのですが、こんな感触記憶にない♪
アモイに行ったらいつもの感じに戻っちゃったのですが、
ここに帰っていたら一瞬でまた肌の調子がよくなりました♪

(愛)
10月26日(火) 厦門です♪ 
キープした祥華のおとんの鉄観音のサンプルも持って・・・

04秋鉄観音の品茶が一斉に始まっていまーすっ!
昨日は祥華メイン。
今日は感徳メイン。

うぅー、やっぱり祥華のおとんの鉄観音は特別だぁーっ♪
おいしいー、やったー、嬉しいー♪(笑笑)
待っててねーーーっ!!

今年は10年に一度あるかないかの大当たりの秋の鉄観音だって!
考えて考えて迷って決定して・・・キープしてよかった!
本当に嬉しいよぉ〜〜〜♪

このあとの祥華では、茶摘み班・製茶班・品茶班に加え、
仕上がった極品茶の挑梗班という細かく時間のかかる大変な作業が待っているんです。
挑梗班を安渓でやろうとしたら・・・

『絶対にダメだっ!汚い空気の場所でやれば茶葉が汚染されてしまう!だったらしない方がいい!』

そう言ったおとんと一緒に祥華の山の上でやります。
出国ぎりぎりまで小[女尼]子と一緒にがんばるよーーーっ!

(愛)
10月23日(土)  
キープしてある04秋祥華鉄観音♪

空調を使わない紅芽100%であることや、高山の中でも鉱物質が多い好い土壌とか、
無農薬とか人工肥料を使わないとか、そんなことはおとんの所では当たり前で自然なこと、
それしかないので確認するまでもない。。。はぁ〜〜〜、感服。
技術、これに関しては信じて疑う必要がまったくない、今現在は。(笑笑)
細かいことが言えないのは許して下さい。

その中でも選ぶお茶の基準は絞られてきます!

ほとんどが短くても3年は保存できる製茶法と仕上がり。
どんな技術をもってしてもその技術だけでは決して出せない味わい、
天地人が融合したときにしか出すことが出来ない素晴らしい味わいが出た茶王、極品、そして好茶。

今となっては探し出すことも育てることも作り出すことも困難となってしまった
唯一鉄観音の原味が出せる天然野生2代目の極品と好茶。
茶王以上に希少性の高いこのお茶は、極品ともなると市場に出れば茶王の倍以上で
取引されるそうだ。。。 はぁ〜〜〜、納得。

そんな鉄観音をまずはキープ。しちゃいました♪

そして・・・後半へ続きます!

その前に。
安渓の街まで下りて茶都(お茶市場)などの市場調査にきていま〜す!
お風呂入った。洗濯した。寝た。。。気持ちいい〜♪

そうそう、発見した僅かな天然野生、製茶しました!
片手に乗るくらいしかない・・・
ご希望の方がいれば、品茶会やりましょう♪

(愛)
10月23日(日) 鉄観音、入っています♪ 
ここまで夢中で絞りキープした秋茶の数々。
我に返ると妙な震えがくる。
タイプが違う2種の茶王を含め極品ばかりになっている。。。

誰かに分けるとか分けないとか、サイトのことも忘れた。
世の中のことなんか本当にどうでもよくなっていた。
自分がどうしても飲みたい仕上がりのお茶を選んだ。
他に何も考えなかった。
このお茶を抱えて好きな人と一緒に春まで山に籠りたい♪

「愛子、自分で選んだお茶がどんな鉄観音かわかっているか?」
「あれとこれとそれ、安渓内でも探すことは絶対に不可能だぞ。誓っても好い。」
おとんにそう言われて我に返る。

籠っている場合じゃないっ!(笑笑)
この感覚、この香りこの味わいこの観韻っ!
飲みたい人がどこかにひとりでもいる限り、一緒に飲みたいっ!
こんなにおいしいお茶、ひとりで飲んでいる場合じゃないっ♪

今回の旅は、秋の鉄観音に集中します。

(愛)
10月23日(日) 好茶ぞくぞく♪  
祥華のおとんの家に着いたちょうどその日から、茶王と呼ばれる仕上がりが出る
可能性がある数日間が始まった。
この数日間は極品に値する仕上がりが続出するので1種1種圧倒されながらも私情を入れずに
真剣に評茶した。

製茶の途中途中&仕上がり後、まずは自分たちで納得いくまで。
その後おとんの意見や満足度も聞きながら、全種を何度も何度もパターンを変えて。
茶摘み娘が10人いても、一日に仕上がる量や種類は非常に少ない。
それでも、絞り込んで決めるのは非常に辛かった。
本当に辛かった。

どれも間違いなく秋の好茶として仕上がっている。
原料の茶青によって製茶のタイミングを変えているから仕上がりのタイプも変わってくる。
どれもこれも違う個性があり表情が違うおいしさに溢れている。

いくつかは茶摘みや製茶時のタイミングが微妙に外れて、おとんが作り出そうとした味わいに失敗したのもある。
とてもとても微妙で研究と経験と感覚から来るそのタイミングは、例えば炒青時の3秒とか6秒とか、
揺青時の5分とか10分の差、これだけでも同じ場所・同じタイミング・同じ摘み方の茶青なのに
全く違う鉄観音として仕上がってしまう。

茶摘みが悪かった人には怒り爆発していた・・・
製茶班も何度か叱られていた・・・
おとんの不満が残る味わいの鉄観音。
それでも、秋の鉄観音として滅多にないおいしさだよぉー!

でもごめん、候補からは外します。(笑笑)
おとんも私がキープすることを許さない。
その日のうちに安渓にドナドナされていきました。

仕上がってすぐに欲しいお茶をキープしないともう2度とお目にかかれない。
「これはいらない」と決定を伝えた瞬間、待機している長男たちが各地からの予約者のために
すぐに安渓まで運びます。

一度「これはいらない。」と言ったお茶は、次の日に「昨日の方がよかった。」「やっぱりあっちをもっと欲しい。」
なんて言っても、作り手であるおとんにもどうしようもない。
自然に真剣な評茶が続いてしまう。
仕上がりの全てを優先して選ばせてくれる。
納得いくまで一緒に評茶してくれる。
日が落ち暗くなっても決定を待ってくれる。
そこまでさせてもらえるのだから、本当に寝ている場合じゃない。

04秋祥華鉄観音、おいしいです♪

(愛)
10月23日(土) 朝、部屋で茶王を飲む 
ふかふかのベッドで休んだ。
真夜中までカラオケの元気な歌声を聴かされながら、、、。
(みんな元気がいい。ちょっと羨ましい。)
寝る前に飲んだ野生鉄観音の甘味が、朝まで喉の奥に残っていた。

朝。「今日も天気がいいね!」

朝晩はちょっとは寒いけど、昼は汗ばむくらいの陽気。
山とは気候が違うから気をつけないと。

さてさて、大量の洗濯物に囲まれながら茶王をいただく。
パソコンでデータの整理をしている私に愛里が淹れてくれた。

『朝一だからやっぱり茶王でしょう♪』と言う。
夕べは『寝る直前だから野生の例のやつでしょう♪』と言っていた。
なんか一日中同じようなことを言っている。(笑) その基準がよくわからないぞー!

愛 :「うははーっ、すごいよこれ。蓋碗に収まらない、もぉー爆発って感じ〜♪」
女尼:「ずずず(飲む)、、くぅーーー、たまらん」

何回淹れてもおいしいー。幸せ〜♪
茶王を飲みながら愛里はなぜか笑い始めた。また壊れた。

「葉底」を見る、、、

女尼:「うわっ!これっ!摘んだときのままだ!」
愛 :『摘んだときのまま? って? どういう意味で?』
女尼:「だって、葉っぱが!葉っぱが巨大だよ。普通もっと小さいと思ってた。」
愛 :『あははっ!これって、おとんの茶王だよっ♪ 昨年もそうだったでしょ!』
女尼:「えー、でも、これ、すっごい立派よ。ほら茎の部分こんなに太いよ。」
愛 :『ふいみん!これ、おとんの茶王だよっ♪』
女尼:「でも、茎が太いのに全然硬くないよ。葉も見事なのに柔らかいよ。」
愛 :『ふいみん!だから!これ、おとんの茶王だよっ♪』
女尼:「・・・(愛里、笑い転げてそれしか言わない。壊れてる)・・・。」

女尼:「これ、どの辺の畑で取れたかわかる?」
愛 :『畑と茶樹を見ればわかると思う。行ってみよう。』
女尼:「日当たりはいいのかな?」
愛 :『こらっ、日当たりよくなかったらこんな形の葉にはならないでしょ!』
女尼:「えへへ、、、そうだったね」
女尼:「これ、何才くらいの木なの?」
愛 :『若いよ。多分3才。一番のりのりって感じ〜♪』
女尼:「じゃ、人間で言うと、20歳くらい?」
愛 :『んー、17、18って感じなのかな? おとんの意見も聞いてみよう!』
女尼:「うん!」

[女尼]
10月22日(金) 安渓 
      
安渓に来た!

安渓に来た。懐かしい。私は一年ぶり。
山の空気があまりにもきれいだったためか、
ここの空気さえ悪く感じてしまう。

山から降りて、まず大量にたまった洗濯物を片付けて
ひさびさのシャワーを浴びて夜の安渓の街へご飯を食べに出かけた。

あ、去年工事していた公園ができている。
ん?、、、なんかステージやっている。
子供や若い子や親子連れでとてもにぎやか。
そうっか、今日は「重陽節」だからお祭りみたいなものをやってるのかな?
わ〜い、綿飴がある♪ 買うの? 食べる食べる!

うわ、街が変わっている。
古い建物がきれいさっぱりなくなっている、、、。

安渓と言えば、、、そうだ!
あの「刀削面」、あの「砂鍋」を食べたい!まだあるといいな。
おお、あったあった!お兄ちゃん!「刀削面」2人前!
やっぱりここの味はおいしいなあ。
隣の店が変わっている!
え?この店がこっちに引っ越したの?、、、気が付かなかった。

食べた食べた。でもちょっと物足りないような、、、。
う〜ん、いい匂い。夜の屋台はいつ見てもおいしそうだなあ。
あ、焼き物屋さん発見。
ほえ?これってにら?焼きにらは愛里も初めて?食べるの?
にらとレンコンとおもち? 
私は、、、あ、空心菜がある。これとにらを食べる。

にらが焼きあがる。突然愛里がデジカメを準備する。

愛 :『ねえねえ♪ ちょっとこういう風に持ってっ!』
女尼:「??・・・どうするの?」
愛 :『うひひっ! もっと上まで上げてっ!』
女尼:「は?(呆れ顔)・・・これでいい?」
愛 :『そうそう♪ 』
(パシャ)


へいっ!らっしゃい!

注意!
食べ物で遊んではいけません


愛 :『へいっ!らっしゃいっ! うははーっ♪』
女尼:「なになに?見せて見せてーーー!」

ここから2人は壊れ始める。
なぜか笑いが止まらない。

そうだ!明日の朝のパンを買っておかなくちゃ。
パン屋さん♪パン屋さん♪
店に入ると、ガラス越しにお兄ちゃんがケーキのデコレーションをしている。
ん?これは犬?なんだ?おっ!角をつけたぞ!牛か?
今度は顔を書き始めた。おおーお見事! 
完成?見せてー!
へ?やぎ??なんでやぎなんだ??
あ、次は花作り?へ〜クリームをこうやって、、上手上手。でも、何の花?

隣の愛里はもうすっかりはまっている様子。
風船持ってガラスにぴたっとしていつまでも離れようとしない。
愛 :『やりたいやりたいやりた〜い♪』

へ〜、今度は色をつけるのね。
うっ、、、なんか色がすごく派手で毒々しいような、、、。
次は葉っぱ、、、おー早業!その次は、、、柵?
おおー!完成!!パチパチパチ!!でも、なんでやぎなんだ?


やぎケーキの完成!


愛 :『犬年と牛年はあるけど、、、やぎ年ってあったっけ?』

考えれば考えるほどおかしくなってまたまた爆笑する二人、、、。
最初は不思議そうな目で見ていたお店の人もいつのまにか一緒に大笑いして
出来上がった順番に持ってきて見せてくれる。
それにしても、ケーキに思いつかないようなものを載せるところが楽しいー。
   
  
愛 :『お。なんだあれは! 青い塊ができた!』
愛 :『ほぉ、、、ぺ・ペンギンだあー!』
ペンギン? 青いペンギンが中央に座っているー!

バイタクに乗っていると、またまた愛里が突然爆笑の渦にはまっている。
今度はなんだ?

  
愛 :『ねぇねぇー!『ぷぎゃっ』ってなに?どういう意味?』
女尼:「『ぷぎゃっ』? 『ぷかん(不敢)』じゃないの?」 
愛 :『そうなのかな!安渓語の『ぷぎゃっ』てなーにぃー!』
女尼:「なんだろう。で、なんでそんなにうけてるの?」
愛 :『昔、私のかものはしが『ぷぎゅぅ』っていう名前で。『ぷぎゃっ』って、、、ひぃ。』
女尼:「『ぷぎゅぅ』? かものはし? なにそれーぎゃははは、、、。」
愛 :『ひぃ、、、ひぃ、、、ぬいぐるみの名前♪』

壊れている。こっちまでおかしくてたまらなくなってくる。

すぐに老四(おとんの次男)に聞いたら、多分『不走』(行かない)ではないかって。
  
愛 :『じゃ、『ぎゃっぷぎゃっ(行く?行かない?)』って使うの?!』
四 :『うん、多分、使ってもいいよ。』
愛 :『『ぎゃっぷぎゃっ』『ぎゅぅぷぎゅぅ』ひぃ、、、ひぃ、、、。苦しい〜。』

壊れている。こうなると何を見ても聞いても笑いが止まらない。
老四も一緒に笑い出す。    

祥華から安渓に下りてきて気づいたけど、ここの言葉は祥華の人の言葉と少し違う。
安渓もすごく広いからな。

1年ぶりの茶都。
なんか新しい建物ができている、まだ工事中か。
また「茶王賽」用の工事が始まっている。
おかげで車両進入禁止。
どんどん規模が大きくなってるな。

[女尼]
10月22日(金) すごいすごいすごいっ!! 
ああ。。。びっくりしたぁ。。。

何かと思った。
暗闇の中「爽やかさん♪」から家に戻る夜空に、ひと際輝く大きな光がひとつ。
東の山の中から現れ南の山の上に向かっている。

飛行機かな?
うわあ、、、長いライン、、、きれいだなぁ、、、。

え? 消えた!
スゥ、、、って。
スゥ、、、って消えた、、、。

うわあーーー。今のは流れ星だよーーっ!!
すごいすごいすごいすごいすごいすごいっ!!
あんなすごい流れ星、初めて見たあーーーっ!!

暗闇の中で訳の分からない歓声を上げている私に、家の中にいるみんなはびっくりしている。
でも、私が一番びっくりしている。。。♪

おとんが『どこどこ?』って慌てて外に出て、、、もう行っちゃったってばぁ。(笑笑)

『どっちからどっちへ向かっていた?上か?下か?』
「あの山のあそこら辺から、あっちの山のあの辺りに向かってあそこら辺まで。」
『愛子!それは吉兆だ!』
その次のおとんの言葉でみんな大爆笑。
『空から黄金が舞い降りてきたーっ!』迷信です。(笑笑)

そういえば、、、。
今年は各産地で何度も不思議なものと出会ったなぁ〜。

(愛)
10月22日(金) 天然野生探検隊〜♪ 
雲ひとつ無い晴天。
いつもなら茶摘みに入る時間帯。
3人の天然野生探検隊。。。出動しましたーっ!

結果からご報告・・・茶樹がほとんどありません。
山はほとんど焼かれた後。
ご希望下さったみなさま、ごめんなさい。
04春が最後になりました。

しかーーーし!!
素晴らしい2代目天然野生が5種あります。

とにかく稀少なお茶。
5種あわせてもすごく少ない。
細かいことはさて置いて。。。その味わいにノックダウン寸前。
こんな味わいが出せる鉄観音、今となっては他に存在しない♪

なんと、祥華のおとんは一番摘みから全部保留しておいてくれました。
鉄観音お好きな方は、とにかく楽しみに待っててねーーー

(愛)
10月22日(金) もぉー、大変なのーっ♪ 
とにかく一日中働いています。

ここに着いてすぐに製茶班メインで参加!

【夕方です】
 揺青・還陽(静置散化)・揺青・還陽・(〜略〜)・品茶・

【宵の口です】
 炒青・品茶・柔捻・品茶・包柔・品茶・包柔・品茶・包柔・品茶・包柔・品茶・(〜略〜)・

【明け方です】
 過火・品茶・包柔・品茶・包柔・品茶・(〜略〜)・

【午前です】
 [火共]干・評茶・ぐふふ♪ 

仕上がるまでに約2日間。数種の鉄観音が時間差で同時進行。
きゃー、忙しいわーっ!!

一年で一番好い秋茶が作れる時期、茶王と呼ばれる鉄観音が仕上がる大本命のこの数日間。
それも、いよいよ明日昼までの勝負。
ときどき猛烈に眠気が。。。でも寝てる場合じゃない。
星星見ながら山泉水で顔洗って足洗って気合いを入れる。

茶摘み班は今日から一週間お休み。高山なので育つのに時間がかかります。
一昨日摘んだ鉄観音の製茶が昼前に終了すれば、製茶組も一週間お休み。

次の茶摘みのタイミングは、茶摘み班メインでスタート。
今は製茶班・・・&品茶班(♪)で〜す!

(愛)
10月21日(木) 茶王日和〜♪ 
朝に仕上がった1種に仙朴花香が出たーっ!
昼に仕上がった1種にもっと仙朴花香が出たーっ!
夜に炒青に入った1種にも熟茶の状態で仙朴花香が出てるーっ!
昼に摘んで静置散化中の1種にすっごい仙朴花香の気配がーっ!

うっへぇ〜。。。これはこれは。。。
本気で大変なことになってきたぞーーーっ♪

夜の山には、大群の星星の光の中で茶作りをしているこの家の小さな明かりしかない。
きっとまた茶王日和の晴天がきますね。
でも、茶摘み出来る予定の畑は今日はなーい♪

(愛)
10月20日(水) 祥華で〜す♪ 
夜11時頃(日本時間夜12時)から前日(18日)摘んだ茶葉が炒青に入り、
その後も切れ間無く行程が続いています。
この様子だと朝9時頃(20日)には終わるかな?

この中の1種。。。茶王になれるかもしれないっ!!
それとも明日炒青に入るほうかも!
もしかしたら明日摘む茶青の可能性も!
まだ分からなーい。焦らない焦らない。(笑笑)

でも、今[火共]干に入っているのが期待大なのは確か!
仕上がるまで付き添っちゃうよ〜♪
だってねっ!
生茶&熟茶が進むごとに品茶、仙朴花香が出ているのおー!
なんじゃこりゃ?・・・うっっっま〜♪

炒青終わって山の大気が気持ち好〜い♪
なんて火の側から離れてオリオン座の中にある大量の星の数を数えていたら、、、汗引いて、、、寒ぅ〜。

ただ今、漆黒の夜に天の川降り注ぐ外気は13度。
海抜970mの四合院の家の中は18度。
お茶作り第3のお部屋は19.5度。

半袖Tシャツ・長袖アンダー・長袖Tシャツ・薄手フリース・厚手フリース、
裏地付きのパンツの下にはもちろんアンダータイツ。
夜が進むに連れ一枚ずつ増えていった。
それでもこうやってじっと座っているとブルッっと来ちゃう。
昼間は半袖Tシャツで気持ち好く動き回っていたのよーっ!

(愛)
10月19日(火) 茶ちゃちゃちゃちゃちゃちゃ、、、、?!
早朝、厦門から祥華に向けて出発。初めてだ〜ドキドキ♪
厦門は思ったより暑い。半袖のシャツを持って来ればよかった。

厦門を過ぎても道は結構きれい。
ん?ゲート?有料道路だったんだ。
車の中でつい、、、うとうと、、、zzZ。

「はっ」と気づいたらいつの間にか田舎道を走っていた。
そして山道へ、上へ上へ。

道は意外と舗装されている、でも広くはない。
バスとすれ違うときは道の端の端まで寄ってぎりぎり、、。
時々バイク乗っている人々とすれ違う。
みんな大きな袋をたくさん乗せて走って下りていく。

 女尼:「愛子、あのバイクの袋の中身って、お茶の葉?製茶前の?」
 愛 :『うん、今日の茶青。家に持って帰るか、交易所に持って行くか。』

しばらく登っていくと、小さな町が見えた。
すごい人、それにお茶の葉のぎっしり詰まった袋がいっぱい。
こんな道端で売ったりしているのかな?
みんな交渉中。この時期ならではの風景かも。

一般の家は作りが大体似ている。水場は外。
だから外でお茶を飲んだりしているのかな。
みんなアウトドアが好き?
お店も結構あるな。

うっ、くさいっ!何?
えっ?ブタ?ブタを乗せたトラック、、、2階建てだ!!
あはは、なんか昔香港にもあったな、こんな光景。

バスに乗ってホンハムから香港島側に行く海底トンネルに入って、
ブタのトラックの後ろを走っていたら最悪〜って感じだった、
トンネル内は車線変更禁止、、、(笑)。
香港でも今はほとんど空調バスだし、生きたブタを運ぶトラックもすっかり
見かけることが減ったからそんなことも少なくなったでしょうけど、
なんか懐かしい。
でもやっぱりこれの後ろを走っていると、くさいよぉ(笑)。

町を通り抜けて更に上へ登ると、山々が連なる景色に変わった。


えっ?ほぇっ?えっ?えぇーーーー★△♪×○☆#?!

ちょっとすごい!なんで!どうして!どうなってるの!
山はみーーーんなみーーーんなお茶畑?えぇーーーー!

 女尼:「ね、ね!!愛子っ!見て見て!すごい!」
 愛 :『え?そうか!初めてだったね。まだまだーーー♪』

 女尼:「え!だってすごいよ!ほら!こっちも!あ、あっちも!」
 愛 :『まだまだこれからーーー♪』

 女尼:「ええ!だって!ほら!見て!これ全部お茶?ええーーー!」
 愛 :『まだまだこれからだってばぁーーー♪』

 女尼:「アイヤー、我的天ァ!(←Oh! my God!)」
 愛 :『うははーーーっ♪』

龍井の畑も、碧螺春の畑もこのお茶の山々の前では小さく感じてしまう。
なんというスケールじゃっ!信じられないっ!
本当に茶ちゃちゃちゃちゃだあー!
山という山が見事に茶畑になってるー!どーなってんのー!

びっくり仰天して興奮し続ける私に、愛里は大喜びで言い続ける。
『まだまだこれからーーー♪』って、、そんな〜。

更に山奥へ、高いところへ登って、、、ずっとお茶畑が続いている。
本当にまだまだ、、、どこまでも。
たまに竹林や野菜畑なども見かけるけど、ひょっとして、
人間が暮らす場所以外はぜ〜〜んぶお茶畑??
ただぼお〜〜〜ぜんと呆れているうちに、、、
(あっ、いや、シャッターを切らねば。仕事仕事。)
暑い厦門に取って代わり、涼しい山風の吹く夕方、
バイクもひっくり返りそうな急斜面を延々と登りやっとおとんのところに到着。

町や集落に比べてとても静か。隣の家も見えない。隣の家?どこ?
目の前はお茶畑。その向こうにお茶の山々を見下ろしている。
風の音、水の音、鳥の声、、ん?これはおかんの声かな?
周りはなんにもなくて静か、ちょっとした音でもよく響く。

「やっほ〜♪」ってやりたくなる気分。(でも恥ずかしいからやめた)
気持ちいい〜(のび〜)きれいな夕焼け〜♪
うっ、さすが標高が高いところだけあってちょっと冷えてきたな。

荷物を運んでいると、おとんが出てきた。

 おとん :『来たな!さあ、先にお茶でも飲みなさい!』
 愛&女尼:「はあ〜〜〜い♪」

 [女尼]
10月18日(月)
  
また来た。
思ったより暑い。
天気は上々。山の方はどうかな?
寒いかな?


今回の荷物


相変わらずの山のような荷物。
どう見ても怪しい、、、。

いつ見てもおいしそうな屋台。
今度絶対食べるぞ。

それでは明日から山だ。本番だ。

小[女尼]子
 
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