《幻》を含む昨年の《02祁門》、実はまだ残っている。
とても仕上がりの好い素晴らしい年だったのに、《幻》を始めて飲んだときのあの衝撃が日本では再現できなくて、
ものすごく稀少で高価なお茶だけに、どうしようかとかなり悩んだ。
おいしいのは確実に群を抜いておいしいけど、本来の味が発揮させてあげられないのは、なんだかとても失礼なような気がして。。。
水のせいもあるかもしれない。
特に、湯色には影響するみたい。
でも、これだけは確実に言える。
「おいしいお茶はどこの水で飲んでもおいしくいただける!」
日本から水をかついで現地の水と比較しながら旅した秋天によく分かった。
現地の味と全く同じにならないのは仕方ない。
それでも、おいしいお茶はやっぱりおいしい。
黄山のお父さんと6代目にも、またまた相談してみた。
なぜか、余裕の表情でニコニコしている。
愛(???)
6『知ってる?』
愛「なに?」
6『好い《祁門毫芽》はね、時間が経過すると、またおいしくなるんだよ!』
愛「本当ぉ〜?」
6『機械のはダメだけどね。』
愛「やっぱり。。。」
6『わざと売らずに自分たちで陳年茶にしているんだから。』
愛「そう言えば、春にそんなこと言ってたっけ〜。」
6『10年後、20年後、もっと先も・・・』
愛「ワインみたいだね!」
6『楽しみでしょ?』
愛「じゃ、おじいちゃんとおばあちゃんになったら昔話とかしながら飲もうよ〜。」
6『そうそう! その時が来ても多分売らないけどね、はっはっはー。』
愛「そうなの?」
6『自分たちの楽しみだからねー。』
愛「すっごい高値がついたら? どうするぅ?」
6『その時、考えるっ!』
愛「あははっ♪」
愛「じゃー、私の《祁門毫芽》も・・・?!」
6『うん、好い味になっていく、だから緑茶と違って余っても問題ないっ!』
愛「うひー♪」
6『保管の方法もそれで大丈夫だろう。緑茶ほど気を使わなくて好いよ。』
愛「本当に大丈夫かな?」
6『大丈夫だって! 帰ったら試しに今年のと飲み比べてご覧よ!』
愛「はいっ、そうしまーす!」
うふふっ、楽しみが増えたぞ〜♪
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