今度は包揉が進んだものを品茶。
ふ「ねえ愛子、それは何品て呼んでいるの?」
愛『んー、標準がとれないから特に固定では呼んでいないけど、包揉中間での
品茶だから《包中品》とか《くるくる品》とか♪
《包中品》でも《くるくる品》でもここで話が通じれば呼び方は何でもいんだけ
ど、品茶の結果を話すときは注意が必要だよ。
包揉の工程は時間が長くて常に茶葉の状態は変わっているから、どの状
態で取り出して品茶したかによって標準が変わってくるでしょ。
釜ほこ品は、炒茶直後の状態という一定基準があるじゃん。
くるくる品は、例えば3時間包揉していたらその3時間のどこでもくるくる品
になっちゃって、一定基準がないでしょ。
それに、球(種類)ごとに同じ包揉でも工程や加工法が若干違うから、種類
別のくるくる品比でも正確な状態品比なんて不可能だからね。
一球ずつ包揉のどの段階なのか必ず確認して、意識してそれぞれ品茶しな
いと話がずれるからね。』
ふ「それもそうっか。」
夕飯後、再び製茶室へ。
おとんと愛子、職人さんと何か話している。
品茶用の茶葉を持って、戻った。
また梗取り。
お、次は揉む?
↑になった。
←おとんと品茶しながら話している。
メモを取りながらなにやら悩んでいる愛子。
何考えてるんだろう??おとんも黙って考えている様子。
[女尼]