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2007年03月28日
炒緑色
今日は昨日より多くなった。4鍋きたーーー!!
揀葉が4分の3程進んだら、残りはおかんと茶摘娘のふたりに任せ、
おとんと私は炒茶に入る。
愛子鍋出動ーーー。
今日は4鍋分だよ。嬉しいでしょ~♪
開始。
「あれ、昨日と違う。蒸気の上がり方も違う。水分量が違うね。」
『気候を見てみろ。気温が上がっているから当然だろ。人間だって汗のかき方が違うだろ?』
「そうか!」
「さ。4鍋がんばろうー。いくよっ!」
『誰に話しているんだ?』
「鍋~♪」
第一鍋終了。
と、ここで、茶葉が見やすいように、鍋上の電球をおとんが大きいワット数に変えてくれた。
『うほーーー♪』
『美しいーーー。見てみろーーー。』
「うわ~、よく見える! 色もきれいな緑だ~。」
『これが碧螺春の碧の色だ。うわ~!」
「よっしゃ、もっと褒めてあげなくちゃ。」
『鍋を褒めるのか?わっはっはー。』
「そりゃそうだよ。樹だって鍋だって、褒めてもらった方が嬉しいじゃん。」
『そうか?』
「果樹でも茶樹でも花でも、おとんの家にはいっぱいあるんだから実験してみたらわかるよ!」
『どうやって?』
「同じ環境にある2本に、一方は毎日毎日きれいだね~かわいいね~なんて美しいんだ~
とってもおいしいよ~、って話しかけてあげるの。もう一本には、けー、ぶっ細工な奴、お前はまずい、
どうしてそんなに出来損ないなんだー、ってさ。はは。一年経ったらきっと香りも味も違うはずだよ。」
『おお、それは道理だな。好い香りの花が咲く琵琶や蜜柑の樹の傍の茶樹は好い香りがするしな。
やっぱりその花の香りを吸っているからかな。それが茶樹に関係あると愛子は思うか?』
「私は関係すると思うよ。好い花の香りの傍にいれば、人間だって気持ちが好いじゃん。
きっと茶樹だって気持ち好いはずだよ!」
『そうだな。よし、茶葉にも鍋にももっと話しかけてあげよう。わっはっは~!』
「そうだそうしよう。あははー!」
第二鍋開始。
殺青終了。カーンに入る。
『おおーーー、正好。今だ、軍手外せ。』
殺青用の軍手を外すために私が茶葉から手を離すと同時におとんの手が入る。
おとんの手でカーンが進んでいる。
炒茶終了するまで茶葉が鍋の中に入っている時間は、今の時期で一鍋40~45分。
その間、茶葉の動きを止めてはいけない。
カーンも重要な工程。
カーンの良し悪しが、香りと味わいに大きく影響する。
碧螺春の緑色も更に発色させてその色を安定させ、余分な茶汁を出して逆に香りと旨みを引き出す。
カーンに入ると技術とともに力も必要で、一気に汗が出てくる。
『炒緑色~、炒緑色~、炒緑色~。』
おとん、カーンしながら早速話しかけている。ふふふ。楽しそうだね~。
『ほら!茶葉がそう言っているように聞こえないか!』
「本とだ。聞こえる! 炒緑色~、炒緑色~、炒緑色~、ったら炒緑色~!』
『きっとこの鍋はうまいぞーーー。炒緑色~、炒緑色~♪』
「あはは~♪」
『交代。』
「はい!」
第二鍋終了。 好いぞーーー!!
電球が明るくなったから白毛もよく見える~。
第三鍋開始。
「今日の愛子鍋、調子好いね~。きっと楽しくて楽しくてしょうがないんだよ。好かったー♪」
『だめだ。好くない。そんなに喜ばせてはいかん。喜ばせすぎるのも問題だ。』
「なんでよ?」
『血圧が上がるだろ。』 おとん、にやり。
「ひぃーーー。ぎゃはははーーーーーー♪」
『高血圧は体によくないからなーーー!!』
ふたり大笑。
第三鍋終了。 うわーーー♪
好いぞ好いぞ、この調子だあーーー!!
第四鍋終了。
終わった~。
第四鍋の途中起鍋の時、鍋底の温度が少し高めだった。
確かに鍋にも高血圧はよくないらしい。(笑笑)
しかし。。。ん~ん、満意なり♪
今夜もふたりで晩ご飯~。
投稿者 愛子 : 2007年03月28日 21:30
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