おいしいお茶みつけたっ!《幻の中国茶を求めて》ChinatyParty.

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2007年03月23日

蜜味

『すごい! 愛子、ふたつとも茶末がこれしかないぞ!』
「あ。ほんとだ。。。正好の工程だね、すごいや!」
 左:第1鍋 右:第2鍋

『うわーーー、愛子碧螺春はす~んばらしいなーーー!!』
「なに言ってんの! ほとんどふたりで一緒に炒めたじゃん!
重要な工程はおとんが手伝ってくれたからこんな仕上がりになったんでしょ。
全工程をひとりでするのは、やっぱりまだ難しいなぁ・・・。」

『もうできるさ。明日は最初から最後までひとりでやるんだ。テストだテスト。
柴準備も調整も何もかも全部自分でやるんだ、もうできる! 俺は一切手を出さない。
あっちとこっちで別々に炒って、ふたりで炒茶比賽だー!』
「よっしゃ、受けて立とう!」
ふたり大笑~♪

第1鍋                         第2鍋
 
今夜の炒茶も満意なり~♪

お片づけしたらさっそく品茶&反省会。

入りました!                        開きました。お湯を注して、どうぞ~♪
 → 
左:第1鍋 右:第2鍋                     左:第1鍋 右:第2鍋

え? 香気が違う? 湯色、濃い。

うえええーーーーーー。何じゃこりゃ!!
甘い。甘い。蜜のように甘い。う・うまい。。。滋味が濃い~。
まだ一煎目なのにーーー。信じられない。なんでなんで。どうしてどうして?

「ちょっとちょっと、おとん、飲んでみてっ、すごいよ今日の。」
『うまいか?そりゃ好かった。昨日とそんな変わらないだろ?』
「違うってば。昨日のも好いけど、好さが違う、タイプが違うよ。
今日のは蜂蜜みたいに甘い。すごく甘い。濃いよ、湯色も違う。早く早く!」

『どれ。。。確かに濃いな。。。うわ~、甘いな~。』
「でしょ?でしょ?蜂蜜というより果蜜だね、完熟した琵琶とかの。なんで?なんで?」

『カーンの強さじゃないか?』
「それも可能性あるけど、昨日の2鍋もカーンは今日と同じ位の強さだったじゃん。」

『ただ愛子が慣れてきて、昨日とは印象が違うだけじゃないか?昨日も甘かったぞ。』
「そうなんだけど、違うんだってばー。」

『となると原料か。。。ああ、今日は果樹の真下の樹がほとんどだったからな。』
「土壌だ!」
『土壌は大きいからな。そういえば昨日摘んだ場所と今日とは大部分が違うなぁ。』
「昨日のはすごく清高で澄んだ甘み、高山だ! 昨日のも好かったよー!
でも今日の甘みはすごく珍しい!年に数回あるよね、こういうのが。昨日と大きく違うのは原料だけ?」

ふたり飲み続ける。
『やっぱりカーンじゃないか?』
「違うよ、それもあるけど絶対にそれだけじゃないってば~。」

不思議がるおとん。
『昨日のと比べてみよう。』
「うん!」
『どっち?1か?』
「いや、2。カーン強めの方と比較した方が条件が近い。』
『そうだ、そうしよう。』
まだ半信半疑のおとん。

昨夜の第2鍋、急いで追加。
 やっぱり香気のタイプが違うぞーっ!

『おおー♪ ほんとに違うな~。今日の甘さは特徴あるなー!』
「でしょでしょ!なんでなんで?」

『まず気候が違うな。今日は暖かかったからな。湿度も高かった。
原料土壌の違いは大きいな。果樹の真下の土壌は甘いんだ。
昨日の原料は芽も今日より大きめの品種が多かったから、取り除いたやわらかい葉も多かった。
そこに水分も多かった。
今日は昨日と比べるとぱっつりした芽尖状態の品種が多い。芽の内水分量が多い。
それとやはり工程も大きく関係するぞ。』
「だね。」
『あと昨日と大きく違うのはなんだっけ?』

同時に 『愛子鍋ーーー♪』 
ふたり沈黙。

「愛子鍋、きっと蜜が入った鉄なんだ。」
『そうだ。絶対そうに違いない。」  
ふたり真顔。

「おかーんっ! 大変だ大変だ、大問題発生だよーーー♪」
『なに?どうした?どうしたのーーー。』
おかん布団から起き上がる。。。おとんとふたりでにやにや。

「今日のお茶が。。。今日のお茶が。。。」
『失敗した???』

「とってもとってもおいしいの~~~~~♪」

 

投稿者 愛子 : 23:00 | コメント (2) | トラックバック

愛子鍋デビュー♪

よく洗って高温で熱して。。。
まずは茶片を炒茶しながら洗鍋。
全鍋肌で強めのカーンしながら、デビューの準備。もう一度洗鍋してすすぎ、
すすいだ水の味を確認。。。もう大丈夫。いけるっ!

愛子鍋、入りまーす♪


愛子鍋、炒茶しやすいーーー!!!
非常に好い鉄鍋だ♪

第一鍋&第二鍋、炒茶完了!

 第二鍋、紙に移した後、最後にちょっとホン干。

 明かりの下で比較。
好炒~~~♪ 
愛子専用鍋、素晴らしい! 茶芽の滑り方が違う! 素晴らしい炒茶心地~!!
早く飲みたい。。。うずうず。

おかん『愛子~。ごはーーーん!』
   「はーい、洗鍋したらすぐ行くーーー。」 

 お・お腹すいたぁ~~~。いただきます!

 

投稿者 愛子 : 19:30 | コメント (0) | トラックバック

白果

 その頃、白果(銀杏)の芽は?
あら。今年はまだ発芽していない。
茶摘は始まっているのに、なんで。おとん?

『そんなことはないさ、昨年と同じくらいだろ?今年は茶樹より遅い?
ああー、茶樹の方が暖冬や春の気温変動の影響を受けやすいからな。
白果の樹は大木だろ、自分の中に季節があるんだ。
少しくらいの気候の変動なら、小さい茶樹のように発芽タイミングへの影響はない。
生長のスピードも違うだろ? 茶芽は一日暖かければ一斉に生長してしまう。
しかし、大きく気候が違えば白果自身の季節だって変動するさ。

白果はある日突然、気が付かないうちに花が咲くぞ。(=発芽する。)
昔から、白果の開花を見た人は発財する、って言われているくらいその瞬間を見るのは難しい。
そのくらい、突然開花するんだ。
今日までなんともなかったのに、次の朝見ると一斉に発芽しているんだ。驚くぞ~!』

「じゃ、毎日よく見てみよっと!」
『おお、一日中そこで見張っているといい! わっはは~。』
「本当に発財するかふたりで実験してみなくっちゃ! あっはは~。」
『朝から晩まで見ているだけで発財するなら、そりゃ楽でいいな~。そうしよう!』
ふたり大笑。

「この樹、いくつ?」
『確か90~100歳くらい。俺が子供の頃にはもうこの位(両手で円作る)あったな。』
「うわ~~~。おとんの人生全てを見てきた樹だねー♪」

『愛子、開始炒茶ーーー。』
「好~♪」

 

投稿者 愛子 : 16:45 | コメント (0) | トラックバック

楝葉終了

本日の楝葉終了しました。早い!
実は近所の人に手伝ってもらったのだ。へへへ。
おかんが疲れやすくなっているから。病気になったら大変だものね。
これから日に日に忙しくなってくる。今のうちに少しでも休むように、おとんの配慮。
おかんが倒れたらおとんも大変なことになるもの。
 今日はどのくらいの割合かな~。

およ。今日は昨日より無駄がない!
昨日とは、メインで摘んだ場所の芽の状態が違うから。
昨日は高山に大きめの葉が付いた品種が多かったから、それを丁寧に取り除いた。
今日は芽が小さくぱっつり水分が中に閉じ込められている感じの状態の芽が多い。

おかんが奥から何か出してきた。
何やらちゅーちゅー吸いながら。。。今度はなんだ?
 牛乳だ~!

今日は暑かったから飲め? はーい。 ハサミでちょっと切って、ちゅ~。(←吸って飲む)
で、なんでおかんはそんなところ(袋の側面、針みたいに小さい孔)からちゅーちゅー吸っているの?
間違ってハサミで突いて孔が開いて噴出した? あはは。
服にいっぱい垂らしているよーーー。
「おとん! よだれ掛け、早く!」
『でっかい赤ちゃんだなぁーーー。わっはは~。』byおとん

 

投稿者 愛子 : 16:34 | コメント (0) | トラックバック

どぅんどぅ~

これは昨秋収穫のみかん。
 この中に5つの品種が混ざっている!
おとんがどれがどの品種でどんな特徴なのか教えてくれる。
さあ、どれが甘いかふたりで品みかん~♪

おかん『愛子、みかん食べたらこっち手伝ってー。』
「はーい!」
お昼ごはんの準備。。。茄子切ってピーマンちぎって。。。かまどの火を起こして。。。

できましたーーー♪
 
東山おかんのどぅんどぅ~は、スープ代わりになるくらいやわらか~く、ね。
今日はお肉入り。

食べたらすぐに楝葉開始ーーー。加油!!

 

投稿者 愛子 : 12:28 | コメント (0) | トラックバック

巡回

高山(と呼んでいる場所)は昨日おかんが摘みながら巡回したので、
それ以外の果樹園全体を巡回。
摘み残しがないか、どの樹が明日摘み頃になるか、摘み頃が近日中なのはどの樹か、
などなど、チェックして一本一本の生長具合を頭の中(おとんのね!)に入れる。

果樹園の碧螺春は茶園の茶樹ではないので、龍井のように畑の場所ごとに摘むわけではない。
複合果樹園全体の中に共生している茶樹の、摘み頃の芽だけを摘む。
毎日果樹園のほぼ全体を移動しながらの茶摘となる。
今日はここ、明日はあそこ、ではない。
だからこそ、日によって少しずつ香りや味わいの複雑さが違い、
茶園では作れないような素晴らしい碧螺春が毎日毎日生まれる~♪

『愛子。ちょっと来てごらん。』
「はーい。」

『この樹はすごく好い老品種だ。 見ろ、この芽の形! 美しいだろ~♪』
「ほんとだー。理想的な姿している! これは摘みやすそう。」
『このまま生長しても開かないんだ。隣は味は好いが発芽後すぐに開いちゃうからな。
こいつは好いやつなんだ。味もいいぞ。食べてごらん。ほら。』
「うわ、香り好い。これ、あまいねー。」
『だろ。』

 
『この樹を今年はもう少し大きくして、枝を増やすぞ。
ここ辺りからこうやって地面に埋めて株を大きくして(中略)、そうすれば来年はもっと量が多くなるぞ。
明日くらいから少し摘めるな。』

「あれ?これは?」
『ああ、それが一番早く発芽する新品種だ。全部摘まれてから時間も経っているだろ?』
 
「ほんとだ。葉が違うね。きっと苦いんじゃない?」。。。摘み残し発見、ぷちっ、もぐもぐ。

「あれーーー、苦くないね。どっちかって言うとあまい印象の方が強い。」
『苦くないだろ。それは新品種でも最近の品種、形も味も好いからって、高かったからなぁ。』
「あははー。」

「え・・・。おとん、改良品種作るの?」
『するわけないじゃないかーーー。それも研究用に一株買ってみた。』
「よかった♪」
『心配するな。この村ではな、100%伝統品種だけで製茶している家は俺んとこ一家だけになったんだ。』

「うそおーーー?!」
『誰が嘘つくかよ。自分で見てみればわかるだろ。』
「昨年はまだ何家かいたじゃん。その人たちも?」
『そう、だんだん新品種を増やしている。老品種と半々という家が今はほとんどだ。』

「老(伝統)品種と新(改良)品種と、彼らはちゃんと分けて製茶してる?」
『するもんか。事前にそういう要求がなければその日の分は混ぜて炒るに決まっているだろ?』
「分けないの?」
『そんな面倒なことする家はないよ。碧螺春でそれをするのは現実的に難しいだろ?
それに老品種として全部売ったほうが高値がつくだろ。
100%の老品種なんて量が少なすぎる。
新品種を混ぜたほうが生産量が多くなるし、外形がきれいに見えるから売りやすい。
それにな、混ぜたって飲んでそれを分かる客なんか普通はいないぞ!』
「そうか・・・。そりゃそうだよね。あはは~。』

 これは明日だ!

『愛子~。帰ってご飯食べよー。お腹空いて死にそうだよぉ~~~。』
「好~。回家了~♪」

帰り道。村の中。
軒先で茶苗の準備している人発見。
おとんを呼んでいる。
 好い茶苗の選び方等、伝授中のおとん。

こういうとき、おとんは本当に夢中になって楽しそう~♪
お腹空いて死にそうだったんじゃないのかなぁ~?(笑笑)

 

投稿者 愛子 : 11:40 | コメント (0) | トラックバック

なんてこった!

ドカーンドカーーーン、って朝からうるさい。なんだ?

用事ひとまず終了。おとんとおかんを迎えに行く。

比較的村に近い果樹園のど真ん中に、大きな路?!
話は聞いていたが、こんな近いところにーーー、なんてこったーーーっ。

  
観光客の車が入れるようにする?
茶楼や農家飯や季節の果物を売る店をずらりと作る?
旅行地として開発?
    
うぅ・・・・・・。

まるで数年前の龍井の産地を見ているようだ。
農家さんたちの苦労が減り便利になり生活が豊かになる。。。なら素晴らしい。
でも店を開くのは?果たして誰になる??
ここもいつかは梅家塢みたいになってしまうのだろうか・・・。
いや、立地的に見てそこまでにはならないだろう・・・いや、先のことは分からない。

おとんが山から下りてきた。摘んだ茶芽を近所の人に預ける。
ふたりで明日の下見、果樹園巡回。

 なんてこった!

おとんと私が最初に出会った果樹園の蜜柑の樹がーーーっ。・・・ない。ふえぇ~ん。

この場所は売った?
路の隣は汚染されるから? 
指定の場所は全員強制的か。

そうね。
この路の両隣の果樹にはすでに埃が・・・。

『さ。愛子、山に入ろうっ、明日の準備! 巡回巡回~。』
「はい♪」

 

投稿者 愛子 : 11:00 | コメント (0) | トラックバック