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2005年10月26日
眠れない最後の夜
05秋茶、最後の日の最初の鍋。
新しく作った高山の畑にこの春デビューした天然野生2代目の茶苗。
現在1歳(日本年齢ではまだ半年経っていない)の若い茶樹。
1歳とは思えないような茎を持ってこの秋に発芽してきた。
その原料の状態から、すでに常識を外れていることは分かっていた。
期待は高かった。
しかし、秋茶最後の茶摘み日である24日にタイミングが来たため、
時期的に考えて、寒露後数日後やその一週間後前後の頃の
茶王が出る時期の期待度とは違っていた。
揺青してみて、あれ?と思う。
揺青後の香り。。。静置散化中の香り。。。
期待は次第に高まっていった。
好茶になる特徴の1種の果酸の中に、茶花の花粉を感じる濃く深く重みのある
それでいて甘みのある華やかな特出した香りが出ていた。
出会ったことのない香りがしている。
残っている炒茶班全員に分かる。
炒茶時の鍋の中の香りの変化。。。
炒茶後、すぐに手で揉んで顔を近づける。
間違いなく稀に見る鉄観音になることが分かる。
おとんの指示が更に細かくなる。
おとんの興奮度が増してくるから、私の興奮度ももっと増していく。
待ちきれなかった様子のおとんにひっぱられ、炒茶後すぐに品茶する。
そこから始まった。
絶対にこの子から目を離してはいけない。
揉軟後。。。打散後。。。包揉が進む。一回。2回。3回。。。
指示を受け、そこからの続きはひとりが担当し私は助手につく。
長期戦が続いたため、おとんは少し休むために2階に上がった。
摘み量が少ないこの種類は、次第に包揉球も小さくなる。
平行してクッションとなる茶巾の枚数も増えていく。
おとんが製茶室に来た。
2階に上がってからまだ1時間経っていない、どうしたんだ?
眠れないらしい!!
『ここまで来たから、しばらく任せて少し寝ておかなければと思って
2階にあがったけれど・・・このお茶はどうもおかしい。』
『さっき品茶しただろ?そのまま横になったんだけど、その回味が気になるんだ。』
『少し寝なければと思うんだが、気になってどうしても眠れない。
この時期なのに、こんなことはおかしい。』
『気になって気になって、やっぱり眠れないから起きてきたよ!』
おとんらしい!!(笑笑)
投稿者 : 2005年10月26日 03:00
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