祥華鉄観音(清香型)のお勧めの泡茶の方法!

安渓鉄観音の産地では、茶王賽の品評会はじめ、茶館・茶店・一般の家庭でも、基本は同じです。

●使うお湯は、熱湯
蓋碗は、《02秋:祥華鉄観音(清香型)》品茶セットのおみやげ蓋碗と同じ大きさ、形。
  《参考:おみやげ蓋碗の大きさ》
そのままでふちまで張れるお湯の量は、約110cc
約7gの茶葉を使い泡茶すると、1煎で出せる茶湯の量は約60cc
おみやげ品茶杯の大きさに、ちょうど3杯分
《はじめに:泡茶》
  基本的には、泡茶の方法は自由だと考えています。

でも、産地のお茶の本来の味を知っていただくためにも、一度でもいいので、
産地の方法をお試しいただきたいと考え、
鉄観音の品茶セットを飲んでみたいとおっしゃって下さる方のために、おみやげとして、
安渓で一般的に使われている(安い!)白い蓋碗を、かついで帰ってきました。

お試しいただいた後は、個人の自由ですよ〜!(くれぐれも!)

ポイント2種同時に品茶する!

品茶セットの茶葉の番号は、等級が高い順番になっています。

1番が一番等級が高いので、逆の4番から始めてみてください。
理想は4種同時なのですが、蓋碗をふたつしか差し上げられなかったので・・・

まず4番&3番、次に2番&1番、がお勧め!
      
品茶セットには、4種各約21gづつ入っていますが、
少量を真空にしてありますので、多少の壊れ葉があると思います。
2回は確実に泡茶できるようにしてあります!
1.
蓋碗や他のお茶器を温めます
2.
約7〜8gの茶葉を使用。
   乾燥状態の茶葉の外形を観察、香りは《聞》して、確認&覚える。

《参考:茶葉の量》
おみやげ蓋碗は、品評会でも基本の大きさ。
若干、大きめの物も存在しますが、グラム数が多くなります。
どんなに少なくても、7gの茶葉は使わないと本来の味は出せないそうです。
高級茶葉は、おみやげ蓋碗の大きさで9gでもOK、とのこと。
3.
お湯で、さっと洗茶&あく取り。
  茶葉が零れ落ちない位に蓋をずらし、なるべく茶漉しを使って茶海等へ移す。
(茶海等=茶海・蓋碗・ミルクピッチャー等)

《参考:洗茶》
蓋を碗の横に立てかけ、茶葉が回るようにお湯を注ぐと、
小さなごみ・あく・泡は、蓋をつたって自然に下に流れ落ちます。
4.
蓋の裏側や茶葉の香りを《聞》して、確認&覚える。急ぐ!
  (蓋についた汚れやあくは、お湯できれいにする。)
5.
すぐに茶葉の上からお湯を注ぎ、蓋をする。
  (3.の茶海等の中身は、品茶杯へ注いでおく。)
6.
待つ。
  (待っている間に、5.の品茶杯の中身を捨てておく。)

《参考:待つ時間》
1煎目:約40〜50秒
  本来は、茶葉の個性・等級・お湯の温度・泡茶する人の方法等で条件が違うので、
何秒かという覚え方はせず、蓋をちょっとずらして茶湯の色をみて判断することを覚えるように・・・とのこと!

この泡茶法が初めての方は、もしかしたら最初は少し味が濃く感じるかもしれませんが、
時間が短かかったり、すぐに茶海に移してしまうと、茶葉本来の味は出せないそうです。

回数が進んで薄くなってきたら、待つ時間を少しづつ長めにします。

ちなみに、今回の品茶セットの中にはありませんが、濃香型や等級の低い茶葉は少し短め。
7.
蓋をちょっとずらして、茶湯の色を、確認&覚える。急ぐ!
8.
蓋を使って碗の中の茶水を回転させ、
 再度、蓋をちょっとずらして、茶湯の色を、確認&覚える。
急ぐ!
9.
蓋の裏側の香りを《聞》して、その香りを、確認&覚える。急ぐ!
10.
蓋をずらして茶海等へ移す。
  なるべく茶漉しを使い、気持ちは最後の一滴まで。
(やけどをしないように〜!)

《参考》
この時、多少蓋碗を振るかたちになってもOK!
安渓地方のいい鉄観音はそんなにヤワには作られていないそうです。
11.
品茶杯3個へ均等に分ける。
  (ちょうど3杯分になるはず!)
12.
品茶する。
  ここまでに確認&覚えてきた茶湯の色や香りと、茶湯の味を合わせて、確認&覚える。

《参考》
基本の品茶法を試してみよ〜!
(日本のお店では、ちょっと白い目で見られちゃうかも!、、、笑笑)

・一杯3口で味わえるようになっているが、2口でも1口でも、自由〜!

ずずずーーっと、音をたてて空気と一緒に口の中へいれ、
空気と混ぜるようにずるずる音をたてながら何度か回し、
口の中のあらゆる部分で、確認&覚える。

この時、口は半開き
慣れないと、口からお茶がこぼれたり、よだれが垂れたりするけど、気にしなーいっ!

・口の中にお茶を含み、お茶の香りを溜め含んだ空気を、口を閉じ、鼻から抜いてみる。
頭の中まで広がるその余韻を、確認&覚える。

・少なめの茶湯を、唇で『ちゅっちゅっ』として、その感触を、確認&覚える。

・飲み込んだ後の、その余韻、後味を、確認&覚える。

・同時に、蓋の裏や茶葉の香りも《聞》して、確認&覚える。
13.
茶葉がまだ熱いうちに、2煎目へ。
  あとは、5.からの繰り返しです!

《参考:茶葉が冷めてしまったら》
もし、茶葉が冷めてしまったら、一度だけ碗の中の茶葉にお湯を注ぎすぐに捨て、
改めてお湯を注いで、そこから品茶してみてください!

温度が低すぎても、茶葉本来の味は出せないそうです。
14.
3煎めが終わったくらいに、蓋碗をひっくり返し、蓋の上に茶葉をのせ、
   その茶葉の香りと碗の底の香りを、確認&覚える。
  茶葉も少し取り出し、観察。

《参考:茶葉の観察》
葉の表面や裏側の、感触・厚さ・大きさ・形、等を観察!
一般的に、標高が高い畑の茶葉ほど、大きくなります。
茎は、茶樹が若いほど太くしっかりします。
6歳を超えると茶樹もだんだん痩せていくので、茎も細くなっていきます。

《参考:味が出にくくなったら》

5煎めくらいから、等級の差は急激に分かりやすくなってきます。
又、何煎もして『味が出にくくなってきたのでは?』と感じた時には、蓋を使って茶葉の上下をひっくり返したり、
お湯を注いでから蓋の端を使って碗の中の茶葉を回したり上から何度か押さえたりもしてみましょう。
15.
何煎もして、お茶の味がなくなって、いよいよ捨てるとき、
碗の中の茶葉を指で広げ、中に鼻を突っ込み、その香りを、確認&覚える。
  《ポイント:味の表現》
同じ《02秋:祥華鉄観音(清香型)》でも、等級&タイプにより違いがありますが、
4種とも、祥華鉄観音の共通の特徴がよく表現されていると思います。
この鉄観音は、人により様々な表現方法がありますが、代表的なものをちょっとだけご紹介。
 

・酸味(ヨーグルト・濃い牛乳・その他乳製品、等)
・香り(蘭や金木犀等の花・リンゴやバナナ等の果物、等)

その他、皆さまの自由な感覚&表現で茶葉の特徴を記憶し、お楽しみくださ〜い!

《お断り:包装について》

持参した日本製のアルミガゼットは、サンプル集めで全て使い終わってしまい、
(茶葉とのこんなにいい出会いがあるとは、予想していなかったの〜!)

現地から日本への輸出時にも使われている台湾製を使い、その場で真空にしました。

21gという茶葉に移った袋の香りに対し、極端に敏感な方でも、泡茶してみれば、
その袋の影響より、茶葉の存在の方が印象に残るはずっ!

ちなみに・・・
あまりにガゼットにこだわって、あっちでクンクンこっちでクンクン確認していたら、

『日本へ輸出している茶葉は、もっと悪い条件で運ばれることがほとんどだぞーっ!』

って、いろんな所で言われてしまった。。。
そりゃ、そーかもしれないけどさぁ。。。
次は、もっと持っていかなくちゃーっ!

  時間が経ったり量が少なかったりすると、香りも味も早く飛んでしまうので、なるべく早く品茶してあげてください!

一度開けて飲みきらないときは、ぴっちり閉めて保存、でもお早めにね〜!

グラムで楽しみたい方用の分は、内袋を使って2重にし100gづつ真空にしてきました。

『21gだとー?100gでも保存には少なすぎるっ、最低でも250gだーっ!』

と、言われちゃいましたが、そんなこと言ったって・・・

『何度も袋を開閉するよりはいいか、、、まぁ仕方ないナ。』

と、いうことで、落ち着きました。

 

《お知らせ:グラムでお分けできる茶葉》
産地滞在中にお問い合わせメールくださった方や本当にご興味のある方だけ、メールしてくださいね!

特に鉄観音は、品茶セットで祥華鉄観音を気に入ってくださった方が対象。

最低量100gでよろしければ、お分けできます。
ごめんなさーいっ。。。量はそんなにありません。
   
最低量は、包装の関係上100gです。
一番高級な鉄観音のみ、50gでもOK。

品茶セットの祥華鉄観音4種
  《02秋:祥華鉄観音(清香型)》
セットに入れられなかった、心に残ったお手頃な祥華鉄観音1種
(作り手)  祥鉄:Dさん
(仕上がり) 10/28(雨が上がって土壌がすっかり乾いてから)
(茶樹の標高)1000m前後 
(茶樹年齢) 5〜6歳
  《02秋:大坪毛蟹王》
茶王賽参加の茶葉、結果は、なんと○位〜!
(諸々の事情により・・・言っちゃダメなんだって。)
大会前に、大好きな作り手に予約して分けてもらった茶葉です。
  次の一種だけは、50gでお分けできます。

《02秋:祥華鉄観音(清香型)》
セットに入れられなかった、今回手に入った一番高級な祥華鉄観音
(作り手)  祥鉄:Aさん
(仕上がり) 10/14
(茶樹の標高)1300m前後 
(茶樹年齢) 3歳